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夏コミ落ちて、残念です。
僕と収穫は、すでに次の作品を書き始めていたところなので、猶更ですね。
ただ、落選結果は関係なく、サークル内締切であった今月末を目途に一応、完成したいと思ってます。
もし、次回の冬コミに受かれば、発表したいと思います。まあ興味の持続と出来次第ではありますが。
さて、今日は、団鬼六の『外道の群れ』について書きます。
この作品は、『花と蛇』のようなSМ小説ではなく、伊藤晴雨という大正、昭和にかけて実際に活躍していた責め絵師を主人公として、男の悲しい性にスポットを当てたものとなっています。
伊藤晴雨のモデル兼愛人であった、お葉が竹久夢二と浮気をし、自分の元を去ったお葉を伊藤がやっと掴まえて、二人で蕎麦屋に入りこんな会話をするシーンがあります。ここが心に染みる。
「お前、夢二先生とやったのか」
「夢二先生とやったのかと聞いているんだ」
「また、そんな事を、いやーね、伊藤先生って」
「だって、もう一週間もわたし、菊富士ホテルの夢二先生の部屋に泊っているんですもの。やらなかったとしたらそれこそ変態じゃありませんか」
実は、僕もほんの数日前にこんな会話をしました。もちろん、伊藤の側で。
聞かなくていい。自分が傷ついてしまうのは、十分分かっている。でも、それでも男というものは、聞かずにはいられない。あぁ、なんと悲しい性だろう。あぁ、なんと悲しい性だろう。
この全く反省しないお葉には、到底敵わないんだろうと思います。女性というのは、いつの時代にもこれほど美しく、これほど残酷なものだろうか。。。
私情が挟まりましたが、団鬼六という人が、あの濃厚なSМを描くことが出来るのは、その男と女を繋ぐ、非常に繊細な緊張感を正確に捉えているからでしょう。